FreeLipSync のトップ画面。うちの多言語の案内動画は、いまぜんぶこれで作っています。
小さな歯科医院を長くやっています。ここ数年、訪日・在留の外国人の患者さんが目に見えて増えました。うれしいことです。でも正直に言うと、受付が毎日パンクしていました。予約の取り方、問診票の書き方、保険が効く診療と自由診療の違い、次回の予約——同じ説明を、英語・中国語・やさしい日本語で、一日に何度も繰り返す。
歯科医院や小さなクリニックをやっている方なら、あの受付の空気、わかると思います。
先に結論
受付でその都度ライブで説明するのをやめました。うちの受付スタッフの写真を一枚と、原稿を用意して、FreeLipSync で同じ顔に英語・中国語・韓国語・ベトナム語・やさしい日本語をしゃべってもらう。写真一枚と文章だけ。無料で、透かしもなし。作業は半日で終わりました。すぐ試すなら freelipsync.com です。
なぜ今これが必要なのか
観光庁も「訪日外国人患者の受入環境整備」を進めていて、多言語対応できる医療機関のリスト化や、外国人患者受入れ医療機関認証制度が整ってきています。歯科の現場でよく言われる課題はだいたい同じで、症状が悪化してから来院するケースが多いこと。背景にあるのは、言語の壁と、日本の医療システムがわからない不安と、受診そのもののハードルの高さです。
英語・中国語・韓国語の問診票を用意する、翻訳アプリや医療通訳を使う——推奨されている対策はいろいろあります。でも受付の口頭説明そのものは、結局スタッフの体力勝負でした。そこを動画に肩代わりさせた、というのが今回の話です。
実際に作っている動画
内容はあえて地味です。うちの受付の見慣れた顔が、カメラに向かって1分ほど。予約の取り方、初診で持ってくるもの(保険証・在留カード)、問診票のどこに何を書くか、保険診療と自由診療で流れが違うこと、会計と次回予約。それを待合のタブレットで流して、患者さんの言語を選ぶだけ。
ポイントは、5言語ぶん撮影していないこと。写真を一枚と、原稿を5本用意しただけです。
無料プランで、まず十分に始められる
FreeLipSync のプラン。無料は永久に $0、しかも無料でも透かしが入りません。
「無料でも一部使えます」では何もわからないので、具体的に言います。無料プランは 1本20秒、1本あたり 133文字のテキスト読み上げ、透かしなし、同時生成は1本。しかも登録の壁がなく、その場で試せます。
20秒は短い。でも案内は分割すると相性がいいんです。「予約の取り方」で1本、「持ち物」で1本、「問診票の書き方」で1本。3〜4本つなげば、その言語の完成版になります。ぜんぶ無料の範囲でできる。私も課金を考える前に、無料で全工程を回してみました。
課金した理由
きちんと1分の一本撮り案内を作り、他の言語もまとめて量産したくなった段階で、Starter プラン 月 $4.99(元 $9.90)が合理的でした。動画は最長 3分、脚本 800文字、保存できる声が3枠、もちろん透かしなし。多くの小さな医院はこの段で足ります。上には無制限・長尺向けの Pro 月 $29.99 もありますが、うちには不要でした。
いちばん効いているのは、FreeLipSync が**「話す」も「歌う」も**でき、写真でも動画でも動かせて、声のクローンで5言語ぜんぶ「同じ受付さんの声」に揃えられること。案内動画では、この一貫性が信頼につながります。
導入前に比べた他のツール
大手も一通り試しました。
HeyGen
HeyGen は法人向けの色が濃い。アバターも翻訳も強力だけど、無料枠はすぐ尽きます。
HeyGen は本当によくできています。アバターも翻訳もきれいで、予算のあるマーケ部門なら喜ぶはず。ただ無料枠が狭く(月数本・透かし付き)、デモで見た品質を出そうとすると 月 $29 あたりになります。待合の案内動画が欲しいだけの小さな歯科には、少し大げさでした。
Hedra
Hedra は写真一枚で人物を自然に話させます。仕上がりは良いけれど、無料枠は渋く透かし付き。
Hedra の新しいキャラクターモデルは、静止画をかなり自然に話させてくれて、出来は好きでした。でも無料クレジットの減りが速く、無料書き出しには透かしが入ります。患者さんに見せる待合の動画には使えません。量産するなら有料も妥当ですが、私はそこまでではなかった。
Runway・Pika 系
こちらはプロンプトから映像を「生成」する道具で、「同じ顔に同じ台本を5言語で安定して言わせる」用途とは方向が違います。良いツールですが、今回の仕事には合いません。
どれを選ぶべきか
マーケ部門のある大きな法人なら HeyGen は馴染みます。凝った単発クリップを作るクリエイターなら Runway や Pika。
でも私のように——受付に来た人の言語で、同じ短い案内を、透かしなしで、解約を忘れる心配もなく出したい個人経営なら、友人には FreeLipSync を勧めます。無料で試して、本気になったら月5ドル。
おわりに
受付は静かになりました。スタッフが同じ説明を繰り返して喉を痛めることもなくなった。そして、日本語も英語も通じなかった台湾からの患者さんが、問診票をどこに書けばいいか、ちゃんとわかっていた——見慣れた顔が、中国語で先に教えてくれていたからです。
撮影クルーも翻訳会社もいりません。写真一枚と、原稿と、無料の動画が数本あればいい。ここから:freelipsync.com。
(大事な注意:動画は「予約・持ち物・受付の流れ」の案内までにとどめてください。症状の診断や治療方針、料金の確定は、必ず対面の診察と正式な説明で。動画は入口をわかりやすくするためのもので、診療の代わりではありません。)
